Breville が組織全体で 30 以上のチームをアトラシアンのクラウドで一元化し、結び付けた方法

Breville 全体ですべてのサポートの窓口をすばやく一元化できました。

Roni Nestorovski

グローバル サービス デリバリー マネージャー, Breville

主要な成果

75,000 件以上

Jira Service Management で毎年管理されているチケット数

30+

ビジネス全体でアトラシアンのクラウド ツールを使用しているチーム数

Breville Logo - black

Breville について

Breville は、考え抜かれたデザインと優れたイノベーションを通じて人々の生活を向上させるアイコニックなグローバル ブランドとして、世界 70 カ国以上にキッチン製品を届けています。同社の先進性と洞察力は、人々が自分のキッチンで行う作業をより便利に、より簡単にできるようにするための可能性を高めていきます。

業界

消費財、小売

ユーザー数

800

場所

アジア太平洋

課題: グローバルなキッチン家電ブランドである Breville は、イノベーションや販売力、成長を加速させる自由度を保ちつつ、スケーラビリティとコラボレーションを強化するためのシステムの標準化を目指していました。

解決策: Breville は、Jira、Jira Service Management、Confluence、Jira Product Discovery などのアトラシアンのクラウド製品を活用し、分散していた多種多様なツールを 1 つの統合された作業システムへと集約することに成功しました。

インパクト: システムの規模を拡大するにつれ、チームのコラボレーションが活発化し、効率性も向上。ビジネス全体でのリアルタイムな可視性を確保して、サービスを改善させています。

急成長を支える迅速な変革

新型コロナウイルスの流行という混乱のなか、多くの人が自宅のキッチンに安らぎを感じていました。パン作りが好きな人々は完璧なパンを焼くために自家製酵母を試し、コーヒー愛好家はカフェと同じレベルのコーヒーを淹れるためにより良い設備に投資しました。

自宅での調理が主流になるなか、高級キッチン家電の大手メーカーの 1 つである Breville も普及していきました。この急速な外的変化の時期において、Breville は 100 年近くの歴史を持つキッチン家電事業から、モダンなテクノロジー企業へと、社内での変革にも着手しました。1932 年の創業以来、Breville はコーヒー マシン、ミキサー、トースター、その他の電化製品において高い評価を得てきましたが、現在は製品の製造から、料理の全過程をサポートする総合的なソリューションを提供する企業へと進化し、飛躍的な成長を続けています。

こうした成長に伴い、Breville のシステムも進化する必要性に迫られました。そこで、膨大な種類のツールを単一のアトラシアンのクラウド プラットフォームに統合しました。組織全体でチームが最新のアジャイル ツールセットを使用することで、コラボレーションでの作業における効率性、可視性、サービスを向上させたのです。

急速に規模を拡大しながら改革を行うのは、非常に困難な作業でしたが、世界規模のチームをサポートする優れたプラットフォームとプロセスを備えることで、Breville はグローバル化、デジタル変革、迅速なスケーリングを実現し、キッチン愛好家に欠かせないブランドとして確固たる地位を確立しました。

「ツールが多すぎる」状態から、より協調的で一元化されたプラットフォームへの統合

2017 年から 2022 年にかけて、Breville は本業での成長と買収を通じて、その規模を拡大しました。その間、従業員数は倍増し、彼らが行う作業量とその複雑さも大幅に増大しました。グローバル サービス デリバリー マネージャーの Roni Nestorovski 氏によると、Breville はこの成長に伴い、monday.com、Microsoft Teams、Microsoft Project、Asana、Notion、Miro、Slack、ManageEngine、ZENworks など、「多数のツールに振り回される」ような状況に陥ったといいます。

Slide from Breville's talk showing Disconnected Work

以前は分断されていた Breville のツールとチーム

サイロ化されたツールや情報が急増したことで、効率性が低下し、責任と依存関係が不明瞭となり、従業員が十分な情報に基づいて意思決定を行うための可視性を欠くようになりました。

こうした課題を解決して、新製品の開発を加速するために、Breville はデジタル変革を開始。技術チームと技術以外のチームの両方において、アトラシアンのツールを積極的に採用しました。Breville は、シニア エンタープライズ ソリューション ストラテジストの Deepthi Aynumpudi が率いる、アトラシアンのアドバイザリー サービス パートナーと緊密に協力して、製品とプロジェクト管理を行うより多くのチームに Jira を導入しました。さらに、IT とエンタープライズ サービスの管理には Jira Service Management を、ナレッジ マネジメントには Confluence を、ソース コードのコラボレーションには Bitbucket を、ワン チームの製品ロードマップ作成と優先順位付けには Jira Product Discovery を導入し、連携した作業システムを構築しました。

Jira と Confluence で一元化し、コラボレーションと可視性を向上

Aynumpudi 氏とアドバイザリー サービスの同僚は、Breville 特有のビジネス上の問題を理解し、適切なソリューションの開発を支援することに多大な労力を費やしました。Breville のグローバル マーケティング活動を管理するマーケティング オペレーション チームにとっての優先事項は、部門を超えたチームと情報を一元化して、コラボレーションの機会を増やし、デリバリーを合理化することでした。

Breville の技術チームが長年 Jira を使用しているのを見て、マーケティング オペレーションは、このツールが彼らの要件を満たすだけでなく、コストの削減にも繋がることに気づきました。「簡単なコスト比較を行ったところ、Jira と Confluence は monday.com の半分以下のコストで済むことがわかりました」と Aynumpudi 氏は言います。

現在、私たちはアトラシアンのツールを活用して、最初から必要な情報をすべて記録し、ダッシュボードに集約しています。アトラシアンは業務に革新をもたらしました。

Karla Henderson

グローバル GTM オペレーション責任者

アトラシアンのツールでチームをまとめる: 「アトラシアンは業務に革新をもたらしました」

マーケティング オペレーションは、アドバイザリー サービスの指導のもと、グローバル/地域レベルで製品のマーケティング プロセスを合理化して標準化するための Jira ワークフローを作成しました。

以前は、世界中のさまざまな製品や地域のプロモーションを作成するために、地域のチームが 3 種類のフォームに記入し、3 つの別々のチームに送る必要がありました。こうしたフォームは不完全であることが多く、チーム全体で可視性に欠けていました。

グローバル GTM オペレーション責任者の Karla Henderson 氏は、こうしたプロセスを Jira に移行したことが、「一元化、可視化、チームの結集」に役立ったと言います。今では、依頼者が Jira Service Management でクリエイティブ ブリーフ フォームに記入し、承認が必要なときにプロジェクトをグローバル マーケティングに送信しています。プロジェクトがかなり先の日付に予定されている場合は、開始日が近づくと依頼者に対して自動リマインダーが通知され、追加情報が必要であることを知らせます。

グローバル マーケティングがプロジェクトのキックオフを承認すると、リクエストされた成果物に基づいて、アトラシアンの自動化が一連のタスクを Jira に追加し、それらのタスクを関連チームに割り当てます。これによりチームの各メンバーは、地域、タイプ、チーム、さらには個々の SKU ごとにプロモーション プロジェクトを簡単に追跡できるようになりました。

「以前は、メンバーごとに異なるツールを使っていたため、コミュニケーションが途切れがちでした。必要な詳細情報が事前に共有されないことも多く、リクエストに対応するまでに何度もやり取りを重ねる必要があり、結果として多くの時間を無駄にしていました」と Henderson 氏は語ります。「現在、私たちはアトラシアンのツールを活用して、最初から必要な情報をすべて記録し、ダッシュボードに集約しています」

Breville のマーケティング チームは、新しいツールに慣れるにつれ、さらなる時間の節約や関係者との透明性向上を目指し、新たな方法を模索し始めました。たとえば、マーケティング オペレーションでは、これまで SharePoint と Power Apps を使って製品ローンチ カレンダーを管理していましたが、現在は Confluence のデータベースを活用し、Jira の情報をもとにローンチ カレンダーを自動更新しています。

Jira Service Management: スケーリングしながらサービスを改善する新しい方法

マーケティング組織と同じように、Breville の IT チームも独自に急速な成長とデジタル変革を経験してきました。数年のあいだに、IT 部門は 30 人から 230 人に増加。会社全体の従業員数も 400 人から 1,200 人と、3 倍に増えたのです。さらに厄介だったのは、すべての従業員が Breville の全ツールの管理者であったという点です。使用するツールが多すぎて、十分な基準も設けられていなかったため、可視性とレポートが大幅に妨げられていました。

グローバル サービス デリバリー マネージャーである Roni Nestorovski 氏の率いるチームは、イノベーション、成長、サービスの改善を促進するために、こうした課題の解決に着手しました。チームの最優先事項は、単一のプラットフォームに一元化して、ITSM プラクティスを合理化することでした。

当時、他のチームはすでに Jira と Jira Service Management の高い柔軟性と緊密な統合機能を活かし、業務を進めていました。Nestorovski 氏のチームもこれらの製品に精通しており、IT の要件を満たしていたことから、ManageEngine から切り替え、Atlassian Cloud を活用した統一された作業システムへと移行することを決断しました。

ソリューション パートナーである Elite IT の支援を受けながら、Breville は 6 週間後に公式サービス デスクを立ち上げ、それまで設置されていたその他のアドホック サービス デスクを統合しました。「Breville 全体ですべてのサポートの窓口を素早く一元化できました」と Nestorovski 氏は回想します。

IT 部門は Jira Service Management を使用して、Breville のサービス、インシデント、問題、変更管理の各プラクティスを徐々に構築していきました。Jira Service Management は Jira とシームレスに統合されているので、IT 部門は最初のレポートから解決に至るまで、さまざまなプロジェクト管理スタイルを使用している開発チームや運用チームと緊密に連携できます。

「Breville サービス デスクの導入によるメリットは、サービス デスクに表示されるインシデントが開発チームに割り当てられると、開発チームのプロジェクトやボードにも自動的に反映されることです」と Nestorovski 氏は言います。「たとえば、スクラム マスターは記録されたインシデントを見て、スクラム チームに対してカンバン ボードでの修正を優先させることができます。そのインシデントを、根本原因を解決するために登録されたエピックともリンクできます」

簡単なコスト比較を行ったところ、Jira と Confluence は monday.com の半分以下のコストで済むことがわかりました。

Deepthi Aynumpudi

アトラシアンのシニア エンタープライズ ソリューション ストラテジスト

75,000 件以上のリクエストに対して満点に迫る満足度スコアを実現 - すべて 1 つのソリューションで

Breville のビジネス チームは IT、製品、開発の各チームとやりとりする中で、それぞれの所属部署でも Jira Service Management の活用が可能であることに気づきました。現在では 30 以上のチームが Breville サービス デスクを利用しており、IT 部門はさらに 6 つの部署と協力してサービス デスクをセットアップし、人事に関する質問やフィードバックから、調達価格の承認、マーケティング リクエストなど、あらゆる管理ができるようにしました。

Some of the teams using Breville’s Atlassian platform

Source: Breville Team talk

Breville のアトラシアン プラットフォームを使用しているチームの一部

これらのチームは現在、Jira Service Management を使用して年間 75,000 件を超えるチケットを管理しており、これまでに 5 点満点中 4.9 点の平均顧客満足度スコアを獲得しています。統合ダッシュボードにより、主要な指標 (応答時間、解決時間、解決率など) を簡単に追跡し、より情報に基づいたデータ主導の意思決定を行うことができています。

「枠組みの中の自由」: 標準化とイノベーションの最適なバランス

Breville は、アトラシアンのアドバイザリー サービスを活用し、単に共有プラットフォームを立ち上げるだけでなく、業務の標準化にも取り組みました。いずれの取り組みも、イノベーションの原動力である自律性を損なわないよう配慮されています。

「標準化は、リーダーにビジネスの全体像を明確に俯瞰する視点をもたらします。しかし、管理と標準化を重視しすぎると、イノベーションの妨げとなるリスクも生じます」と Aynumpudi 氏は説明します。「一方で、チームに自分たちの思いどおりに仕事ができる自由を与えることで、活気に満ち生産性の高い職場環境を育むこともできます。しかし、共通の目標に向けて全員の足並みを揃えることは難しく、進捗やリソースの明確な全体像を把握するのはさらに困難です。最適な成果を得るには、この両者のバランスを取る絶妙なポイントを見極めることが不可欠です。私たちはそれを『枠組みの中の自由』と呼んでいます」

Breville’s technology framework, balancing freedom with standardization

自由と標準化のバランスを取る、Breville のテクノロジー フレームワーク

Breville は現在、この標準化されたフレームワークを提供しており、各チームは自分たちにとって最も重要な部分を選び、自分たちに合った仕事のやり方を選択できます。

たとえば、レシピの作成やテストで複数のチームと連携する Breville のテスト キッチン チームは、これまでプロジェクト管理に monday.com を使用していたため、新しいツールへの移行には慎重でした。しかし、Jira を試してみた結果、テスト キッチンのリーダーは一転して熱烈な支持者となります。

Henderson 氏は、「当社のテスト キッチンの責任者は、すっかり Jira の大ファンになりました。もともと興味がなかった人や、技術にあまり詳しくない人まで積極的に活用しているのを見ると、Jira の価値の高さを実感します」と話します。

同様に、Breville の製品チームの 1 つは、新しいアイデアの収集、優先順位付け、ロードマップ作成に Jira Product Discovery を使用した統合ソリューションを、開発チームやマーケティング チームとのコラボレーションに Jira を、機能、サービス、インシデント リクエストの記録に Jira Service Management を、仕様、重要な決定事項、その他のナレッジの保存に Confluence を使用しています。すべての作業は最上位レベルのエピックに結び付けられており、Jira のプラン機能を通じて視覚化、計画、追跡を行うためのビジネス イニシアチブへとつながっています。

Connecting all work to high-level initiatives with Jira Plans

Jira のプラン機能による、上位イニシアチブへのすべての作業の結び付け

「枠組みの中の自由」とアトラシアンの統合エコシステムにより、テスト キッチン、製品チーム、および全社のグループは、部門横断型のコラボレーション、可視性、ユーザー満足度の向上を実感しています。

Benefit and Impact

メリットとインパクト

「チームは必要なものを見つけるためにツールやボードを切り替える必要がありません。プロジェクトの最新情報を共有するために何度もミーティングを行うことなく、イノベーションを推進する時間が持てるようになりました」と Aynumpudi 氏は言います。「ほとんどの作業が包括的なイニシアチブに結び付けられているため、Jira のプラン機能で進捗を追跡し、事前に計画を立て、依存関係に目を配りながら見落としがないようにすることができます」

つながった作業システムによるコラボレーションの活性化

あまりにも急激な成長は、経験豊富な専門家にとっても不安なものです。しかし、適切な人材を配置し、適切なプロセスとプラットフォームを導入している Breville は、短期的な成長を長期的な成功に変えるための方法論を確立できていると確信しています。

「根本的には、より効率的に作業を行うことに尽きます」と Henderson 氏は言います。「一元的な信頼できる情報源を構築し、1 つのプラットフォームで全社的なコラボレーションを改善するという私たちの目標は、すべてのビジネス上の優先事項と目標の実現を加速させることです」

Benefits of connected collaboration: all teams working together, autonomy, alignment

コネクテッド コラボレーションとそのメリット

Aynumpudi 氏は、Breville が成し遂げてきた進歩を誇りに思うとともに、新しいプラットフォームとそのプロセスにより、成功の方法をより改良できたと確信しています。「スピード感と一体感のバランスを取るために、Breville では、すべてのチームが協力し合い、自主性を持ちながら最も効果的な方法で運営・革新を推進できる環境を整えています。共通のミッションに向かって足並みを揃え、一体となって前進することで、組織全体の結束を強化。こうしたつながりのある職場づくりにより、すべての人材が持つ力を最大限に引き出すことに成功しました」と彼女は回想します。

課題: グローバルなキッチン家電ブランドである Breville は、イノベーションや販売力、成長を加速させる自由度を保ちつつ、スケーラビリティとコラボレーションを強化するためのシステムの標準化を目指していました。

解決策: Breville は、Jira、Jira Service Management、Confluence、Jira Product Discovery などのアトラシアンのクラウド製品を活用し、分散していた多種多様なツールを 1 つの統合された作業システムへと集約することに成功しました。

インパクト: システムの規模を拡大するにつれ、チームのコラボレーションが活発化し、効率性も向上。ビジネス全体でのリアルタイムな可視性を確保して、サービスを改善させています。

急成長を支える迅速な変革

新型コロナウイルスの流行という混乱のなか、多くの人が自宅のキッチンに安らぎを感じていました。パン作りが好きな人々は完璧なパンを焼くために自家製酵母を試し、コーヒー愛好家はカフェと同じレベルのコーヒーを淹れるためにより良い設備に投資しました。

自宅での調理が主流になるなか、高級キッチン家電の大手メーカーの 1 つである Breville も普及していきました。この急速な外的変化の時期において、Breville は 100 年近くの歴史を持つキッチン家電事業から、モダンなテクノロジー企業へと、社内での変革にも着手しました。1932 年の創業以来、Breville はコーヒー マシン、ミキサー、トースター、その他の電化製品において高い評価を得てきましたが、現在は製品の製造から、料理の全過程をサポートする総合的なソリューションを提供する企業へと進化し、飛躍的な成長を続けています。

こうした成長に伴い、Breville のシステムも進化する必要性に迫られました。そこで、膨大な種類のツールを単一のアトラシアンのクラウド プラットフォームに統合しました。組織全体でチームが最新のアジャイル ツールセットを使用することで、コラボレーションでの作業における効率性、可視性、サービスを向上させたのです。

急速に規模を拡大しながら改革を行うのは、非常に困難な作業でしたが、世界規模のチームをサポートする優れたプラットフォームとプロセスを備えることで、Breville はグローバル化、デジタル変革、迅速なスケーリングを実現し、キッチン愛好家に欠かせないブランドとして確固たる地位を確立しました。

「ツールが多すぎる」状態から、より協調的で一元化されたプラットフォームへの統合

2017 年から 2022 年にかけて、Breville は本業での成長と買収を通じて、その規模を拡大しました。その間、従業員数は倍増し、彼らが行う作業量とその複雑さも大幅に増大しました。グローバル サービス デリバリー マネージャーの Roni Nestorovski 氏によると、Breville はこの成長に伴い、monday.com、Microsoft Teams、Microsoft Project、Asana、Notion、Miro、Slack、ManageEngine、ZENworks など、「多数のツールに振り回される」ような状況に陥ったといいます。

Slide from Breville's talk showing Disconnected Work

以前は分断されていた Breville のツールとチーム

サイロ化されたツールや情報が急増したことで、効率性が低下し、責任と依存関係が不明瞭となり、従業員が十分な情報に基づいて意思決定を行うための可視性を欠くようになりました。

こうした課題を解決して、新製品の開発を加速するために、Breville はデジタル変革を開始。技術チームと技術以外のチームの両方において、アトラシアンのツールを積極的に採用しました。Breville は、シニア エンタープライズ ソリューション ストラテジストの Deepthi Aynumpudi が率いる、アトラシアンのアドバイザリー サービス パートナーと緊密に協力して、製品とプロジェクト管理を行うより多くのチームに Jira を導入しました。さらに、IT とエンタープライズ サービスの管理には Jira Service Management を、ナレッジ マネジメントには Confluence を、ソース コードのコラボレーションには Bitbucket を、ワン チームの製品ロードマップ作成と優先順位付けには Jira Product Discovery を導入し、連携した作業システムを構築しました。

Jira と Confluence で一元化し、コラボレーションと可視性を向上

Aynumpudi 氏とアドバイザリー サービスの同僚は、Breville 特有のビジネス上の問題を理解し、適切なソリューションの開発を支援することに多大な労力を費やしました。Breville のグローバル マーケティング活動を管理するマーケティング オペレーション チームにとっての優先事項は、部門を超えたチームと情報を一元化して、コラボレーションの機会を増やし、デリバリーを合理化することでした。

Breville の技術チームが長年 Jira を使用しているのを見て、マーケティング オペレーションは、このツールが彼らの要件を満たすだけでなく、コストの削減にも繋がることに気づきました。「簡単なコスト比較を行ったところ、Jira と Confluence は monday.com の半分以下のコストで済むことがわかりました」と Aynumpudi 氏は言います。

現在、私たちはアトラシアンのツールを活用して、最初から必要な情報をすべて記録し、ダッシュボードに集約しています。アトラシアンは業務に革新をもたらしました。

Karla Henderson

グローバル GTM オペレーション責任者

アトラシアンのツールでチームをまとめる: 「アトラシアンは業務に革新をもたらしました」

マーケティング オペレーションは、アドバイザリー サービスの指導のもと、グローバル/地域レベルで製品のマーケティング プロセスを合理化して標準化するための Jira ワークフローを作成しました。

以前は、世界中のさまざまな製品や地域のプロモーションを作成するために、地域のチームが 3 種類のフォームに記入し、3 つの別々のチームに送る必要がありました。こうしたフォームは不完全であることが多く、チーム全体で可視性に欠けていました。

グローバル GTM オペレーション責任者の Karla Henderson 氏は、こうしたプロセスを Jira に移行したことが、「一元化、可視化、チームの結集」に役立ったと言います。今では、依頼者が Jira Service Management でクリエイティブ ブリーフ フォームに記入し、承認が必要なときにプロジェクトをグローバル マーケティングに送信しています。プロジェクトがかなり先の日付に予定されている場合は、開始日が近づくと依頼者に対して自動リマインダーが通知され、追加情報が必要であることを知らせます。

グローバル マーケティングがプロジェクトのキックオフを承認すると、リクエストされた成果物に基づいて、アトラシアンの自動化が一連のタスクを Jira に追加し、それらのタスクを関連チームに割り当てます。これによりチームの各メンバーは、地域、タイプ、チーム、さらには個々の SKU ごとにプロモーション プロジェクトを簡単に追跡できるようになりました。

「以前は、メンバーごとに異なるツールを使っていたため、コミュニケーションが途切れがちでした。必要な詳細情報が事前に共有されないことも多く、リクエストに対応するまでに何度もやり取りを重ねる必要があり、結果として多くの時間を無駄にしていました」と Henderson 氏は語ります。「現在、私たちはアトラシアンのツールを活用して、最初から必要な情報をすべて記録し、ダッシュボードに集約しています」

Breville のマーケティング チームは、新しいツールに慣れるにつれ、さらなる時間の節約や関係者との透明性向上を目指し、新たな方法を模索し始めました。たとえば、マーケティング オペレーションでは、これまで SharePoint と Power Apps を使って製品ローンチ カレンダーを管理していましたが、現在は Confluence のデータベースを活用し、Jira の情報をもとにローンチ カレンダーを自動更新しています。

Jira Service Management: スケーリングしながらサービスを改善する新しい方法

マーケティング組織と同じように、Breville の IT チームも独自に急速な成長とデジタル変革を経験してきました。数年のあいだに、IT 部門は 30 人から 230 人に増加。会社全体の従業員数も 400 人から 1,200 人と、3 倍に増えたのです。さらに厄介だったのは、すべての従業員が Breville の全ツールの管理者であったという点です。使用するツールが多すぎて、十分な基準も設けられていなかったため、可視性とレポートが大幅に妨げられていました。

グローバル サービス デリバリー マネージャーである Roni Nestorovski 氏の率いるチームは、イノベーション、成長、サービスの改善を促進するために、こうした課題の解決に着手しました。チームの最優先事項は、単一のプラットフォームに一元化して、ITSM プラクティスを合理化することでした。

当時、他のチームはすでに Jira と Jira Service Management の高い柔軟性と緊密な統合機能を活かし、業務を進めていました。Nestorovski 氏のチームもこれらの製品に精通しており、IT の要件を満たしていたことから、ManageEngine から切り替え、Atlassian Cloud を活用した統一された作業システムへと移行することを決断しました。

ソリューション パートナーである Elite IT の支援を受けながら、Breville は 6 週間後に公式サービス デスクを立ち上げ、それまで設置されていたその他のアドホック サービス デスクを統合しました。「Breville 全体ですべてのサポートの窓口を素早く一元化できました」と Nestorovski 氏は回想します。

IT 部門は Jira Service Management を使用して、Breville のサービス、インシデント、問題、変更管理の各プラクティスを徐々に構築していきました。Jira Service Management は Jira とシームレスに統合されているので、IT 部門は最初のレポートから解決に至るまで、さまざまなプロジェクト管理スタイルを使用している開発チームや運用チームと緊密に連携できます。

「Breville サービス デスクの導入によるメリットは、サービス デスクに表示されるインシデントが開発チームに割り当てられると、開発チームのプロジェクトやボードにも自動的に反映されることです」と Nestorovski 氏は言います。「たとえば、スクラム マスターは記録されたインシデントを見て、スクラム チームに対してカンバン ボードでの修正を優先させることができます。そのインシデントを、根本原因を解決するために登録されたエピックともリンクできます」

簡単なコスト比較を行ったところ、Jira と Confluence は monday.com の半分以下のコストで済むことがわかりました。

Deepthi Aynumpudi

アトラシアンのシニア エンタープライズ ソリューション ストラテジスト

75,000 件以上のリクエストに対して満点に迫る満足度スコアを実現 - すべて 1 つのソリューションで

Breville のビジネス チームは IT、製品、開発の各チームとやりとりする中で、それぞれの所属部署でも Jira Service Management の活用が可能であることに気づきました。現在では 30 以上のチームが Breville サービス デスクを利用しており、IT 部門はさらに 6 つの部署と協力してサービス デスクをセットアップし、人事に関する質問やフィードバックから、調達価格の承認、マーケティング リクエストなど、あらゆる管理ができるようにしました。

Some of the teams using Breville’s Atlassian platform

Source: Breville Team talk

Breville のアトラシアン プラットフォームを使用しているチームの一部

これらのチームは現在、Jira Service Management を使用して年間 75,000 件を超えるチケットを管理しており、これまでに 5 点満点中 4.9 点の平均顧客満足度スコアを獲得しています。統合ダッシュボードにより、主要な指標 (応答時間、解決時間、解決率など) を簡単に追跡し、より情報に基づいたデータ主導の意思決定を行うことができています。

「枠組みの中の自由」: 標準化とイノベーションの最適なバランス

Breville は、アトラシアンのアドバイザリー サービスを活用し、単に共有プラットフォームを立ち上げるだけでなく、業務の標準化にも取り組みました。いずれの取り組みも、イノベーションの原動力である自律性を損なわないよう配慮されています。

「標準化は、リーダーにビジネスの全体像を明確に俯瞰する視点をもたらします。しかし、管理と標準化を重視しすぎると、イノベーションの妨げとなるリスクも生じます」と Aynumpudi 氏は説明します。「一方で、チームに自分たちの思いどおりに仕事ができる自由を与えることで、活気に満ち生産性の高い職場環境を育むこともできます。しかし、共通の目標に向けて全員の足並みを揃えることは難しく、進捗やリソースの明確な全体像を把握するのはさらに困難です。最適な成果を得るには、この両者のバランスを取る絶妙なポイントを見極めることが不可欠です。私たちはそれを『枠組みの中の自由』と呼んでいます」

Breville’s technology framework, balancing freedom with standardization

自由と標準化のバランスを取る、Breville のテクノロジー フレームワーク

Breville は現在、この標準化されたフレームワークを提供しており、各チームは自分たちにとって最も重要な部分を選び、自分たちに合った仕事のやり方を選択できます。

たとえば、レシピの作成やテストで複数のチームと連携する Breville のテスト キッチン チームは、これまでプロジェクト管理に monday.com を使用していたため、新しいツールへの移行には慎重でした。しかし、Jira を試してみた結果、テスト キッチンのリーダーは一転して熱烈な支持者となります。

Henderson 氏は、「当社のテスト キッチンの責任者は、すっかり Jira の大ファンになりました。もともと興味がなかった人や、技術にあまり詳しくない人まで積極的に活用しているのを見ると、Jira の価値の高さを実感します」と話します。

同様に、Breville の製品チームの 1 つは、新しいアイデアの収集、優先順位付け、ロードマップ作成に Jira Product Discovery を使用した統合ソリューションを、開発チームやマーケティング チームとのコラボレーションに Jira を、機能、サービス、インシデント リクエストの記録に Jira Service Management を、仕様、重要な決定事項、その他のナレッジの保存に Confluence を使用しています。すべての作業は最上位レベルのエピックに結び付けられており、Jira のプラン機能を通じて視覚化、計画、追跡を行うためのビジネス イニシアチブへとつながっています。

Connecting all work to high-level initiatives with Jira Plans

Jira のプラン機能による、上位イニシアチブへのすべての作業の結び付け

「枠組みの中の自由」とアトラシアンの統合エコシステムにより、テスト キッチン、製品チーム、および全社のグループは、部門横断型のコラボレーション、可視性、ユーザー満足度の向上を実感しています。

Benefit and Impact

メリットとインパクト

「チームは必要なものを見つけるためにツールやボードを切り替える必要がありません。プロジェクトの最新情報を共有するために何度もミーティングを行うことなく、イノベーションを推進する時間が持てるようになりました」と Aynumpudi 氏は言います。「ほとんどの作業が包括的なイニシアチブに結び付けられているため、Jira のプラン機能で進捗を追跡し、事前に計画を立て、依存関係に目を配りながら見落としがないようにすることができます」

つながった作業システムによるコラボレーションの活性化

あまりにも急激な成長は、経験豊富な専門家にとっても不安なものです。しかし、適切な人材を配置し、適切なプロセスとプラットフォームを導入している Breville は、短期的な成長を長期的な成功に変えるための方法論を確立できていると確信しています。

「根本的には、より効率的に作業を行うことに尽きます」と Henderson 氏は言います。「一元的な信頼できる情報源を構築し、1 つのプラットフォームで全社的なコラボレーションを改善するという私たちの目標は、すべてのビジネス上の優先事項と目標の実現を加速させることです」

Benefits of connected collaboration: all teams working together, autonomy, alignment

コネクテッド コラボレーションとそのメリット

Aynumpudi 氏は、Breville が成し遂げてきた進歩を誇りに思うとともに、新しいプラットフォームとそのプロセスにより、成功の方法をより改良できたと確信しています。「スピード感と一体感のバランスを取るために、Breville では、すべてのチームが協力し合い、自主性を持ちながら最も効果的な方法で運営・革新を推進できる環境を整えています。共通のミッションに向かって足並みを揃え、一体となって前進することで、組織全体の結束を強化。こうしたつながりのある職場づくりにより、すべての人材が持つ力を最大限に引き出すことに成功しました」と彼女は回想します。

Breville Logo - black

Breville について

Breville は、考え抜かれたデザインと優れたイノベーションを通じて人々の生活を向上させるアイコニックなグローバル ブランドとして、世界 70 カ国以上にキッチン製品を届けています。同社の先進性と洞察力は、人々が自分のキッチンで行う作業をより便利に、より簡単にできるようにするための可能性を高めていきます。

業界

消費財、小売

ユーザー数

800

場所

アジア太平洋

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