ツール統合で開発と運用のスムーズな連携を実現

初めてでも使いやすいアトラシアン製品間の統合は習熟の負担も小さく、チーム連携の強化に役立ちました

野口直樹 氏

NTTドコモ株式会社 コンシューマサービスカンパニー フロントCX部 フロントエンドデザイン室 オペレーション開発担当

主要な成果
25%
チケット連携にかかる工数削減
0分
ツールの教育にかかる時間
2分
アラートへの対応速度の改善(従来は10分)
docomo logo

株式会社NTTドコモ について

業界
インターネット、電気通信
場所
日本、東京都

課題

  • 開発と運用で異なる管理ツールを運用。非効率な業務がチーム連携を阻害。

ソリューション

  • 使い慣れたアトラシアンツールへ統合、使いやすいJiraのUIで教育コストもゼロ。高度な自動化機能でチーム連携を強化。

NTTドコモは、全国約4,000店を超えるドコモショップ/家電量販店の販売業務や「My docomo」などのオンラインサービスを支援する営業系フロントシステム「LAMP」を2024年にローンチしました。同社は、LAMPに関わる開発・運用チームの連携強化のため、サービス管理ツールを統合しました。フロントエンドデザイン室オペレーション開発担当の野口直樹氏が、アトラシアン製品による劇的な改善効果を語りました。

LAMPは、膨大な契約情報を管理する基幹システム「ALADIN」からフロントエンドを分離し、店頭・Web・コンタクトセンターといったあらゆる顧客接点を横断して、シームレスな顧客体験を提供するためのシステムであり、チャネル変革プロジェクトです。

LAMPの開発・運用を担うコンシューマサービスカンパニー フロントCX部 フロントエンドデザイン室では、ビジネス部門の要望を迅速に開発へ取り入れ、サービスを素早く改善していく体制の構築を目指してきました。しかし、開発チームと運用チームで異なる管理ツールを使用していたことが、連携の大きな障壁となっていました。

管理ツールが違うため、例えばインシデントが発生したときにはチケットを手作業で転記しなければならず、転記ミスによる対応遅れなどのリスクが懸念されていました。

「スピーディな開発のためには、開発チームに運用情報を共有する必要がありますが、ツールの違いが阻害要因となっていました。単一のプラットフォームに集約することで、さまざまな課題を解決し、サービス品質の向上を目指したいと考えたのです」と、フロントエンドデザイン室でオペレーション開発担当を務める野口直樹氏は振り返ります。

ツール統合で連携強化、教育コストはゼロ

こうした課題を受けて、野口氏の運用チームは管理ツ ー ル を「Jira Service Management」(以 下、JSM)へ切り替えることにしました。すでに開発チームでは「Jira」でプロジェクトを管理していましたし、開発スタッフも非常に多いことから、JiraとJSMを連携するほうが合理的でした。

「運用チームもJiraにも慣れており、JSMはJiraのUXを踏襲しているため、スムーズに移行できると考えました。それ以上に重要だったのは、JSMがサービス運用に必要な機能を十分に備えていたことです」(野口氏)

同氏が特に注目したのは、JSM独自の3つの機能でした。

1つ目は「オンコール機能」、アラートが集中した際に自動で電話をかける仕組みで、緊急時に自動で迅速なエスカレーションができます。

2つ目は「アセット機能」、アラート内容に応じて自動的に適切なチームへアサインできるようになりました。

そして3つ目は「チャットツールとの連携機能」です。「当社のスタッフはチャットをメインに使い、開発を支援するデベロッパーはチケットで作業を進めています。JSMであれば、チャット上のメッセージがチケット側にも同期され、容易に情報を共有できます。各チームが使い慣れたツールを変えることなく、容易に連携できる点が魅力的でした」と野口氏は評価します。

JSMの導入は、予想以上にスムーズに進みました。Jiraと設定方法などが共通しており、社内の知見を活用できたためです。JiraやJSMの公式ドキュメントが充実しているほか、コミュニティが活発で細かな情報が見つけやすいという点も展開を後押ししました。「“かゆいところに手が届く” 情報が多いのは、アトラシアン製品の強みですね」(野口氏)。

JSMの使いやすさも評価しており、Jiraに慣れていない新規メンバーであっても、すぐにJSMを使いこなせます。「導入後の問い合わせはほとんどなく、習熟も非常に容易」(野口氏)とのことです。

JSMは、LAMPの運用チームへすぐに浸透し、開発チームとの連携基盤として機能しています。技術的な障壁で完全に統合できない部分が残されているものの、野口氏はJSMの自動化を構築できる機能を積極的に活用し、チーム間の連携強化に努めています。

連携強化から業務改革、さらなるサービス品質の向上へ

JSMの導入によって、NTTドコモは大幅な工数削減を達成しました。試算によれば、チケット連携にかかる業務は25%減、ツールの教育にかかる時間はほぼゼロ、およそ月44人日を低減できました。

サービス品質の向上もめざましく、アラートへの対応速度が劇的に改善しました。従来は担当者がアラートを確認したら、組織表から対応すべきチームを探してアサインするという手作業が必要で、平均10分ほどかかっていました。それがJSMの自動化機能によって、平均2分へと短縮されたのです。

また野口氏は、監視業務を自動化していくことによって、サービスデスクの業務へシフトできるようになる点を高く評価しています。緊張する監視から解放されて、より高度なサービスへ注力しつつあるとのことです。

さらなる導入効果として、メンバーからポジティブな改善要求が増えている点も挙げられます。「使い慣れないツールだと要望すら出てきません。利用者視点でシステムを改善できるのは大きなメリットです」と野口氏。JSMは運用プロセスの構築が容易なため、ベンダー依存から脱却し、社内でスピーディに改善できるようになりました。

野口氏は、今後の展望について2つの方向性を示しています。1つは、Jiraとの統合です。いずれはJiraとJSMとを完全に統合し、手作業による業務補完をゼロにしていきたいとのことです。もう1つは、JSMのサービスデスク機能の活用です。運用チームが各所の定常作業を引き受けて、開発チームやインフラチームが主たる業務に集中できる体制を整えていきたいとのことです。

「アトラシアンのAI『Rovo』との連携にも注目しています。JiraやConfluenceに蓄積された設計情報やナレッジを、AIでよりよく活用できるようになれば、大きな効果が期待できます」と野口氏は述べています。「JSMへの統合は、開発と運用の体制の基盤を強化するための重要な施策でした。今後も継続的な改善を重ね、LAMPを通じた顧客体験の向上に貢献していきます。」

課題

  • 開発と運用で異なる管理ツールを運用。非効率な業務がチーム連携を阻害。

ソリューション

  • 使い慣れたアトラシアンツールへ統合、使いやすいJiraのUIで教育コストもゼロ。高度な自動化機能でチーム連携を強化。

NTTドコモは、全国約4,000店を超えるドコモショップ/家電量販店の販売業務や「My docomo」などのオンラインサービスを支援する営業系フロントシステム「LAMP」を2024年にローンチしました。同社は、LAMPに関わる開発・運用チームの連携強化のため、サービス管理ツールを統合しました。フロントエンドデザイン室オペレーション開発担当の野口直樹氏が、アトラシアン製品による劇的な改善効果を語りました。

LAMPは、膨大な契約情報を管理する基幹システム「ALADIN」からフロントエンドを分離し、店頭・Web・コンタクトセンターといったあらゆる顧客接点を横断して、シームレスな顧客体験を提供するためのシステムであり、チャネル変革プロジェクトです。

LAMPの開発・運用を担うコンシューマサービスカンパニー フロントCX部 フロントエンドデザイン室では、ビジネス部門の要望を迅速に開発へ取り入れ、サービスを素早く改善していく体制の構築を目指してきました。しかし、開発チームと運用チームで異なる管理ツールを使用していたことが、連携の大きな障壁となっていました。

管理ツールが違うため、例えばインシデントが発生したときにはチケットを手作業で転記しなければならず、転記ミスによる対応遅れなどのリスクが懸念されていました。

「スピーディな開発のためには、開発チームに運用情報を共有する必要がありますが、ツールの違いが阻害要因となっていました。単一のプラットフォームに集約することで、さまざまな課題を解決し、サービス品質の向上を目指したいと考えたのです」と、フロントエンドデザイン室でオペレーション開発担当を務める野口直樹氏は振り返ります。

ツール統合で連携強化、教育コストはゼロ

こうした課題を受けて、野口氏の運用チームは管理ツ ー ル を「Jira Service Management」(以 下、JSM)へ切り替えることにしました。すでに開発チームでは「Jira」でプロジェクトを管理していましたし、開発スタッフも非常に多いことから、JiraとJSMを連携するほうが合理的でした。

「運用チームもJiraにも慣れており、JSMはJiraのUXを踏襲しているため、スムーズに移行できると考えました。それ以上に重要だったのは、JSMがサービス運用に必要な機能を十分に備えていたことです」(野口氏)

同氏が特に注目したのは、JSM独自の3つの機能でした。

1つ目は「オンコール機能」、アラートが集中した際に自動で電話をかける仕組みで、緊急時に自動で迅速なエスカレーションができます。

2つ目は「アセット機能」、アラート内容に応じて自動的に適切なチームへアサインできるようになりました。

そして3つ目は「チャットツールとの連携機能」です。「当社のスタッフはチャットをメインに使い、開発を支援するデベロッパーはチケットで作業を進めています。JSMであれば、チャット上のメッセージがチケット側にも同期され、容易に情報を共有できます。各チームが使い慣れたツールを変えることなく、容易に連携できる点が魅力的でした」と野口氏は評価します。

JSMの導入は、予想以上にスムーズに進みました。Jiraと設定方法などが共通しており、社内の知見を活用できたためです。JiraやJSMの公式ドキュメントが充実しているほか、コミュニティが活発で細かな情報が見つけやすいという点も展開を後押ししました。「“かゆいところに手が届く” 情報が多いのは、アトラシアン製品の強みですね」(野口氏)。

JSMの使いやすさも評価しており、Jiraに慣れていない新規メンバーであっても、すぐにJSMを使いこなせます。「導入後の問い合わせはほとんどなく、習熟も非常に容易」(野口氏)とのことです。

JSMは、LAMPの運用チームへすぐに浸透し、開発チームとの連携基盤として機能しています。技術的な障壁で完全に統合できない部分が残されているものの、野口氏はJSMの自動化を構築できる機能を積極的に活用し、チーム間の連携強化に努めています。

連携強化から業務改革、さらなるサービス品質の向上へ

JSMの導入によって、NTTドコモは大幅な工数削減を達成しました。試算によれば、チケット連携にかかる業務は25%減、ツールの教育にかかる時間はほぼゼロ、およそ月44人日を低減できました。

サービス品質の向上もめざましく、アラートへの対応速度が劇的に改善しました。従来は担当者がアラートを確認したら、組織表から対応すべきチームを探してアサインするという手作業が必要で、平均10分ほどかかっていました。それがJSMの自動化機能によって、平均2分へと短縮されたのです。

また野口氏は、監視業務を自動化していくことによって、サービスデスクの業務へシフトできるようになる点を高く評価しています。緊張する監視から解放されて、より高度なサービスへ注力しつつあるとのことです。

さらなる導入効果として、メンバーからポジティブな改善要求が増えている点も挙げられます。「使い慣れないツールだと要望すら出てきません。利用者視点でシステムを改善できるのは大きなメリットです」と野口氏。JSMは運用プロセスの構築が容易なため、ベンダー依存から脱却し、社内でスピーディに改善できるようになりました。

野口氏は、今後の展望について2つの方向性を示しています。1つは、Jiraとの統合です。いずれはJiraとJSMとを完全に統合し、手作業による業務補完をゼロにしていきたいとのことです。もう1つは、JSMのサービスデスク機能の活用です。運用チームが各所の定常作業を引き受けて、開発チームやインフラチームが主たる業務に集中できる体制を整えていきたいとのことです。

「アトラシアンのAI『Rovo』との連携にも注目しています。JiraやConfluenceに蓄積された設計情報やナレッジを、AIでよりよく活用できるようになれば、大きな効果が期待できます」と野口氏は述べています。「JSMへの統合は、開発と運用の体制の基盤を強化するための重要な施策でした。今後も継続的な改善を重ね、LAMPを通じた顧客体験の向上に貢献していきます。」

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