マーケティング計画テンプレート

マーケティング計画には多くの人が関わります。時には企業全体が、こうした戦略の実行に関与することもあります。だからこそ、計画の冒頭では、キー プレイヤーの概要を示すのが重要になります。

これには、DACI フレームワークのご利用をおすすめします。DACI フレームワークは、推進者 (Driver: 計画の先頭に立ち、すべての関係者をまとめ戦略を実行する人)、承認者 (Approver: 最終的に計画を承認する人)、貢献者 (Contributor: 知識を有し計画に対する発言権はあるが、最終投票には参加しない人々)、情報受領者 (Informed: 計画の進捗に関する情報を得る必要があるが、作業の進行には積極的に関わらない人々) を明確化します。

マーケティング計画とは、感覚的にまとめられるものではありません。背後にあるより大きな目標をここに記載します。このマーケティング計画は、組織の戦略的ゴールに適合しており、そのゴールをサポートしているでしょうか? 回答をシンプルな文章にまとめて、この計画を参照する人全員が計画の存在理由を理解できるようにしましょう。

包括的な目標とは別に、この計画によって達成できる可能性のある、マーケティング特有のゴールもいくつかあるでしょう。新規市場で事業を拡大したい、または SNS のフォロワー数を増やしたいとお考えかもしれません。このチャートに、それぞれの具体的なマーケティング ゴールをリストアップしましょう。さらには、進捗を評価する際に使用する指標も割り当てます。ここでは、「新規市場からの申込率を 10% 増やす」や、「四半期末までに Instagram のフォロワー数 10,000 人を達成する」など、具体的な数字を設定することで、誰もが成功の指標を把握できるようにします。

戦略を構築して、それに応じたメッセージを作成するためには、マーケティングの対象者に関する詳細の収集が不可欠です。このセクションには、職務、業界、ロケーションなど、対象者に関する重要な情報を含めます。詳細なペルソナやユーザー ストーリーを構築するプロセスをすでに完了している場合は、そうした情報を簡単に確認できるよう、リンクを記載するようにします。

マーケティング活動に最大の力を注ぐ目的は、自社を競合他社から差別化することにほかありません。そのためには、競合相手のことをくまなく理解する必要があります。ここには、自社の競合相手と、そうした企業に関する主要な情報を記載します。これには、キャッチコピー、機能比較、メッセージ戦略などが含まれます。自社の差別化を検討する際には、こうした情報が手元にあると便利です。

競合相手だけではなく、自社の製品や自社そのものについてもよく理解する必要があります。それには SWOT 分析が最適です。この簡単な表を使用して、強み (自社が得意とすること)、弱み (自社が苦手とすること)、機会 (チャンスとなる要因)、脅威 (自社にマイナスに働く要因) を記載しましょう。

新しいキャンペーンや戦略を立ち上げる際に、毎回ゼロから作成するのは面倒です。だからこそ、ここに製品に関するあらゆる詳細を記載しておきましょう。製品の簡単な説明と、製品が顧客のニーズをどのように満たしているかを説明する、簡潔なポジショニング ステートメントを概説します。さらに表を使用して、柱となる価値と、製品や自社がどのように価値を満たしているか、またどのように顧客が抱える課題を解決するかを書き出します。

ローンチを予定している特定のマーケティング プログラムがすでにありますか? それは一連のウェビナーや、対象を絞った Facebook のマーケティング キャンペーンかもしれません。このプログラム チャートには、現在取り組んでいるプログラムをはじめ、プログラムのタイムライン、所有者、依存関係、役に立つメモといった重要な情報を記載できます。補足資料があれば、その資料へのリンクも必ず追加しましょう。この表を使用して、目標、期待される成果、パフォーマンスの追跡方法など、さまざまなマーケティング イニシアチブを概説します。

予算に制限がなければ素晴らしいマーケティング戦略を展開できるのにと思うかもしれませんが、それは理想に過ぎません。予算とは、実際には避けて通れないものです。上記のステップで概説したプログラムを使用して、各アクティビティに予算を割り当て、予算の使い道に関する簡単な説明を追加しましょう。これによって、限られた予算内で効率的に計画を立てられます。

最後に、リスクを予測しておけば、マーケティングをより確実に実行できます。この最後のチャートでは、マーケティング計画の失敗につながる潜在的なリスクと、リスクによる影響、それを回避する方法をリストにします。そうすれば、少なくとも不意を突かれることはありません。